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『幼なじみ』

第13章  共有



どの位・・・
時間が経ったのだろう・・・


白々と夜が
明け始め・・・


新聞配達の・・・
バイクの
エンジン音が・・・


ブオンブルルル・・・
と・・・遠くから
聞こえてくる・・・
さ中・・・


昨夜・・・
あのまま深い眠りに
落ちてしまった
拓弥は・・・


まだ夢か現実か
ハッキリ
分からないまま・・・


両目を・・・
グリグリと
擦りながら・・・


ゆっくりと
上半身を起こし
ベッドに腰掛ける・・・。


徐々に・・・
頭と体が
目覚め始め・・・


グーッと
伸びをしてみると・・・


どうやら・・・


究極の高揚感を
プレゼントしてくれた
エクスタシーは・・・


もうスッカリ・・・
体内から・・・
抜けているようだ・・・。


が・・・しかし・・・


他の薬物では
絶対に味わえない・・・


とてつもなく
穏やかで・・・


あの・・・
何とも言えない
フワフワとした
感覚が・・・


脳裏を過り・・・


時間が経つにつれ・・・


拓弥が絶対に
忘れられない
感覚へと・・・


徐々に姿を・・・
変化させて行く・・・。


そんな折り・・・


ひとまず・・・
落ち着いて
頭を冷やそうと・・・


ベッドから
ゆっくり
立ち上がり・・・


部屋着に
着替えた拓弥は・・・


少しだけ
重く感じる足を・・・


ズルズルと
引きずりながら・・・


ドアを開けると・・・


おもむろに・・・
リビングへと
向かって行った・・・。
















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