テキストサイズ

『幼なじみ』

第14章  予兆



イベント当日・・・。


ルイ君と・・・


芝浦近くの
日ノ出桟橋付近で
待ち合わせした拓弥は・・・


物(ブツ)を
手渡して貰う為・・・


誰も居ない・・・
無数のコンテナが
高く積まれている・・・


静かな埠頭に
ボルボを停める・・・。


待ち合わせ時刻より
早めに到着し・・・


煙草に火を着け・・・


車から
ゆっくり降り立つと・・・


夕日に照らされ・・・
キラキラと
波打っている
東京湾に・・・


ユラユラと・・・
煙が流れて行く・・・。


『さて・・・
いよいよだな・・・』


覚悟を決め・・・


煙草を足で
ギュッと踏み潰し・・・


両手で・・・
邪気を・・・
払うかのように・・・


自分の両頬を・・・
思いっきり
叩きながら・・・


存分に・・・
気合いを入れてみる・・・。


車の時計を・・・
窓ガラスから
覗き見ると・・・


待ち合わせの時間は・・・


とうに・・・
過ぎているようだ・・・。


『ルイ君・・・
何やってんだよ・・・?』


焦る気持ちを・・・
一旦・・・
落ち着かせようと・・・


ふと・・・
空を見上げると・・・


何か・・・
悪い事が起きそうな
予兆とも思える・・・


真っ黒な雨雲が・・・


夕立を
降らせるかの如く
姿を現し・・・


橙色に輝く・・・
綺麗な夕焼け空を・・・


不気味までに
飲み込んで行った・・・。















ストーリーメニュー

TOPTOPへ