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優しくしないで

第13章 夕暮れの彼女


『……ごめん…』



静ちゃんは…



私の腕の中で…泣いた…







『…私…太一と留美ちゃんの関係を…


罰だと思って……

受け入れてたんだよ…』




静ちゃんは…






私たちの関係を……





解ってた―――――――…





『静…ちゃん…』



『謝らないで…

知ってて…黙ってたんだから…』




『…でも…』




『…それで、

留美ちゃんも…


私も…救われていた…

違う?』




静ちゃんを抱きしめる肩が…ピクンと…なった…









救われていた…





確かに…







私は……救われていた…






「…君達…二人は…


太一君に…


愛され…救われたんだよ」






仁さんの…声に…







私も…


静ちゃんを抱きしめ…






涙が…流れる…







日は…だいぶ傾き…



濃いオレンジが…


泣き崩れる二人を照らし出す…




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