テキストサイズ

優しくしないで

第13章 夕暮れの彼女


『…静ちゃんは…

どう…するの……?』




ギュッと握った手を…


静ちゃんも握り帰す…





『…多分…二度と…人は好きになれないかも…



後、体操…辞めるかな…』




「静!!!?」


剣が驚き、静ちゃんを見る…




『…私の…馬鹿な嫉妬心が原因だよ?
新体操…私が諦めてたら…こんな辛い…未来なかったかもしれないし』





静ちゃんは…

暗くなる空を見た…




『でも…』



『いいの…私の体は…もう、新体操向きじゃ…ないから…

残りの高校生活は…後輩指導に力をいれて…

進路は…専門学校…に…』








静ちゃんは―――――――





強い―――――




そう感じた…







そうか…






彼女は…ちゃんと…


太一との別れを…




済ませていたのか……








喪服に花束…








彼女の太一への葬儀は…





ちゃんと…終わったのか…










前に…進む…みんな…







動けない自分が……






夕日の沈む屋上に…






取り残された…






ストーリーメニュー

TOPTOPへ