テキストサイズ

優しくしないで

第17章 消える訳がない…



沈黙が続いた…



光一さんは…フェンスに寄り掛かったまま…


オレンジから夜になる空を見ていた…



私は……フェンスから…あの時のように街を見下ろした…



ビルの影が長く伸びて…



夕暮れの終わりを告げる…





「…後悔しても…


…太一は…

もう…


いねーのにな……


…俺…もう、だらだら生きられないよな…

太一に……両親に悪い…」




辛そうに笑い…光一さんは…



空に笑った…





空は…オレンジが夜に飲み込まれ…


一番星が…見えた…





ストーリーメニュー

TOPTOPへ