優しくしないで
第22章 雪の降る日は…
静と剣、光一さんと別れ…
私は仁さんと…歩いていた…
「留美ちゃん…大丈夫?」
『大丈夫です。私…少しは強くなった気がしますから。』
手の平に降る雪を乗せる…
体温ですぐに溶けてしまう雪は…
はかなくて…
美しい…
大丈夫…私は…
大丈夫…
「…留美ちゃん、お店に来ない?」
『え?どうしたんですか?』
仁さんは…少し伸びた私の髪をフワリと触った…
「…髪、伸ばす?
伸ばすなら…少し揃えようか?」
『あ…そうですね…』
仁さんは笑って、髪を優しく撫でる…
くすぐったくて…
気持ちいい……
仁さんの手……