優しくしないで
第22章 雪の降る日は…
「はい!
これから伸ばす事も考え、ショートカットのサイド長め――――――…留美ちゃん…?」
私は……俯いていた…
鏡を見れなかった…
仁さんの……
顔が…見れなかった
「…ど〜した?」
『…仁さん…
もう……優しく…しないで…』
「は…?…留美…ちゃん…」
『…私…
仁さんの…優しさに…
答えられない……
愛される…資格…ないよ…』
涙が………視界をぼやけさせる…
『…仁さん…ごめんなさい…ごめんなさい…
優しさを…愛を……
貰う資格なんて…ないよ…』
瞳から溢れた涙は…
ぽたぽたと…ビニールのケープに落ちる……