夢で逢えたなら~後宮秘談~
第5章 妖婦
昌淑は真剣に百花のお腹を撫でながら、そんなことを言っている。百花からすれば、冗談にしか見えないが、どうやら当人は至って真面目そのもののようだ。
「昌淑がおばちゃんだなんて。まだ、二十歳じゃない」
百花が笑うと、昌淑はまた肩を竦めた。
「二十歳なんて、立派なおばさんよ。実家にいれば、売れ残りと後ろ指を指されるわ。百花の尚宮になるっていう夢は私が引き受けてあげるから、安心して。あなたは元気な王子さまを生んで、国母になると良いわ」
「昌淑ったら、まだ、そんな夢みたいなことを言ってる」
「昌淑がおばちゃんだなんて。まだ、二十歳じゃない」
百花が笑うと、昌淑はまた肩を竦めた。
「二十歳なんて、立派なおばさんよ。実家にいれば、売れ残りと後ろ指を指されるわ。百花の尚宮になるっていう夢は私が引き受けてあげるから、安心して。あなたは元気な王子さまを生んで、国母になると良いわ」
「昌淑ったら、まだ、そんな夢みたいなことを言ってる」