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私はあなたを許さない

第28章 「私、この家には嫁ぎませんから」



希「はぁ…お腹空いた…」


今日に限って
残業で遅くなってしまった希
帰り道、どこかで外食しようと思ったが
店に入る勇気がなく空腹に耐えながら
駅の階段をゆっくり
上っていた

そんな希の前に…


希「…?」

栄治「あれっ、愛田さん?」

希「飯田先生」


偶然なのか
待伏せていたのか
突然、希の前に現れた栄治
職場以外で栄治に会うのはこれが初めて
で、希は少し
嫌な予感を感じていた


栄治「家、この辺なの?」

希「…まあ」

栄治「そうなんだ」

希「…」

栄治「もう夕飯食べた?」

希「…いえ」

栄治「俺もまだなんだ、良かったら夕飯
一緒にどう?近くに美味しいパスタの店
があるんだ」

希「…でも」


グウゥゥ~(お腹が鳴る音)


希「あっ…これは…」

栄治「お腹空いてるんだね、じゃあ早く
行こう」

希「えっ!?あっ、ちょっ…」


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