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甘すぎて気絶

第6章 オオカミさんとウサギちゃん



中が見えない・・・!
部屋の中からは営業部の部屋の中が見えたのに、営業部からは接待スペースの中が全く見えないただの壁のように見える。

「マジックミラーてやつ。
大事な取引先との話とか外部を気にせず話し合いができるように。」

「えええっ、じゃあ・・・」

あの二人からはあたしたちは見えてなかったってこと!?

「でもびっくりした顔してましたよ?」

声とか聞こえちゃったのかも知れない・・・

「ここ、防音だし。ついでに鍵もついてるから。」

防音鍵付き!?
聞いてないそんなこと!
抗議の目を向けると

取引先が不快に思わないようにほとんど鍵音が聞こえないやつ。

と、にやにやしながら答える先輩

安心して気が抜けたあたしはへにゃへにゃとその場にしゃがみ込んだ

あたしの恥ずかしさかえしてよぉ

先輩に抱きかかえられて立ち上がると先輩が耳元でささやいた

「今日から残業終わりはここだな」

「・・・へんたい」


「さーて、仕事がんばるかあ、
あ、真琴は残業しろよ」

心なしかウキウキした背中の先輩を追いかけてあたしも営業部を後にした。


苦痛だった残業が甘い時間にかわりそうな予感、です。






おわり

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