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甘すぎて気絶

第8章 スーパーヤギヌマ



…結局
あんなに用心深くひっくり返していた鶏肉は
アレコレ考えているうちに見事に焦げ目が…。

ちょっと…いや、結構焦げたタンドリーチキンを
なんだかとっても嬉しそうに頬張ってるから
どうやら味は大丈夫そう。

「あの、聞いてもいいですか」

「ん?」

むしゃむしゃ口いっぱいにご飯を詰め込みながら
不思議そうにあたしを見た。


「好き…






なんですか?タンドリーチキン」


っだぁーーーーーっっ!!
あたしの意気地なし!!


さっきの発言の意味を聞くんでしょうがっ!
口に沢山詰め込んでハムスターみたいでかわいいな
とか思ってる場合かっ!

しかも危うく好きとか言いかけたよ!?
わー!もうバカバカー!!


内心大焦りのあたしをよそに
ごっくん、と口の中のものを飲み込んで

「うん、好きだよ」

とニカッ微笑むお兄さん

あぁ…
その ”すき” があたしに向けられたものならいいのに…


「そうなんですねっ
それはよかった~!」

作り甲斐ある~あはは、

なんて、笑ってる場合かあたしぃぃ…

ヘタレなあたしがじたばたしている間に
お兄さんは次々料理を口に運び
あっという間に完食。

「あ、おかわりしますかっ??」

おかわりを取りにキッチンに戻ろうと立ち上がると

「ねぇ。」

お兄さんに手をつかまれた。

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