甘すぎて気絶
第3章 チャラ男
「みんなおっはよーん☆
ご機嫌うるわしゅー!」
バカみたいなテンションで教室に入ってくる雅人
このテンションは毎日のこと
雅人は小規模な大学とはいえ
かなりの人数がいる教室で
友達じゃない人なんて
いないんじゃないかってくらい
社交的過ぎるくらい社交的
雅人の周りに一気に人が集まって
さり気なく腕なんて組んじゃう女の子までいる
これも毎日のこと
はあ、とため息をついて机に伏せる
なんで雅人とあたしが付き合ってるかなんて
正直あたしにも分からない
いやあたしが雅人に片思いしてたのは事実
チャラチャラしてるけど
意外に自分の意思をしっかり持ってて
裏表ない真っ直ぐな性格に惹かれた
でも告白してきたのは、あっち
まさか両思いなんて考えてもなくて
思わず泣いちゃったのを思い出す
はあ、とまた1つため息をこぼす