
体で愛して!
第2章 秘密の香り
「里香〜なんかロックのCDねぇ?ガツンとくるやつ」
私のお兄ちゃんは私と四つ歳が離れていて、来月で21歳。某有名私立大学に通う、頭が良くてイケメンで自慢の兄。
妹である私を大切にしてくれて、すっごく仲良くしてくれる。そんなお兄ちゃんが大好き。
「ロック…うーんそこの棚から選んで!」
私は部屋の端っこにあるCDの沢山入った棚を指さした。
「うわ…いっぱいある」
「お兄ちゃんが音楽聴くなんて珍しいね」
「…まぁ…そーだな。でもなんかやっぱり気が変わったわ。今日はいい」
少し顔を曇らせたお兄ちゃんがいることに気付き、私はその理由を聞いてみる。
「どうしたの?元気ないね」
「いや、大丈夫だから」
素早く私をかわそうとするお兄ちゃんの腕を掴んだ。
「嘘。話してよ」
