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体で愛して!

第12章 乙女の最期


樺島聖香が死んだ。

ろくに喋った事もなかったし、
クラスも高3になったら離れた。

でも一度だけ樺島と喋ったことがある。
1年の4月、自販機で飲み物を買おうとした俺がお金がないことに気づき戸惑っていると、
当時同じクラスだった樺島がお金を貸してくれた。

「困った時はお互い様だよ」

そう笑った彼女の笑顔をみて、
いつしか俺は恋に落ちていた。

あの時のお礼をする前にアイツは逝っちまった。
…後悔しても遅ぇんな。

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