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黄色い恋 ~kazunari ninomiya~

第7章 『かず』





麗「っはぁー!つかれたっ」


終業のチャイムがなってあたしはグッと後ろに伸びをした。


桜「麗菜、大丈夫なの?あんまり落ち込んでる感じしないけど」

桜が伸びをしたあたしの腕を掴んで聞いた。


麗「うんー、こうなることは目に見えてたし。あいつとの関わりをバッサリ切る!って決めたしね」


そうよ。

あいつがあたしの周りをうろつくからあたしに被害がでるわけで。

ファン達だってあたしを敵視することはないはず。


桜「今日も来るの?二宮君」

桜は廊下を見つめてあたしを叩いた。


麗「さぁ?知らないわよ。来たとしても今日は絶対帰んない!」


心に決めて『ふんっ!』と意気込む。


と、

…あー、来たよ、


廊下にあいつの姿が見えてあたしは一気にテンションだだ下がり。


案の定あたしを見て口を開く。

どーせ『黄色い野原』か『黄色』って呼んで、教室にズカズカっ、だろうなぁ。


と、思ったら、


和「麗菜!」

……………………は?

桜「えっ!?なに?麗菜、もうそういう関係?(笑)」

桜が面白がってあたしをバシバシ叩く。


「えー、二宮君今なんてー?!」

「やだー!麗菜、ってあの子ー?」


ファンの子達がまた、あいつに集って問い詰める。


麗「……あ、ありえない…、最悪…、」


何…、

してくれてんのよーー!


桜「えっ!ちょ、麗菜?」

あたしは思いっきり立ち上がって二宮のもとへ走った。

和「麗菜、かえる…、」

麗「いいから来て!!!!!」


二宮の腕をガッ!と掴んでそのままあたしは走り出した。


和「おいっ!なぁ!どうしたんだよ!」

二宮はあたしの行動の意味が分からないらしくて何度もあたしを呼ぶ。


麗「ーっ!」

和「なぁ!麗菜!」

麗「それ!!」

あたしは立ち止まってぐるりと二宮に向き直った。


和「は?」

麗「なんで!名前!みんないたのに!」

ありえない!

しかもファンの子達の目の前で!

もっと僻まれるに決まってる!


和「なんだよ、んなことか」

は?

なに?

そんなことって…!


麗「あんた…!あんたのせいで!」

和「かず」

麗「え?」

和「かず、って呼べっつったろ?」

今度は二宮があたしの腕を掴んだ。

麗「っ!」

少し痛いくらいの力だった。

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