黄色い恋 ~kazunari ninomiya~
第7章 『かず』
麗「……んっ!痛い!わかったから離して!……かず…///」
うわー!うわー!
ナニコレ恥ずかしいーーー!///
それなのにこいつはあたしの腕を離さない。
ただ、掴む力は弱くなってじっとあたしを見据える。
和「…俺さ、麗菜って呼んじゃだめ…?」
はっ///
なによこの子犬のような目は!!
あの死んだ目と同じ人物とは思えない。
…………ずるい…///
こんなの…、駄目って言えないじゃない…。
麗「…駄目…っていうか…、あれは…、みんなの前だったし…、あ、だから…」
ゴニョゴニョ誤魔化すあたしの腕を二宮はグイッと自分の方に引き寄せて、しっかり目を見てくる。
和「…駄目なの?駄目じゃ…、ないの?」
それだけ言うと二宮はまた黙ってあたしの目を見る。
麗「……っ、駄目…、」
あたしはどうしてここで『駄目』って……
麗「じゃない…かも…、」
言えなかったんだろう…?
和「んっ!りょーかい!」
二宮はあたしの手を離してニカっと笑って見せた。
和「いこ!」
満足げにあたしを見てそのまま進もうとする。
麗「ちょっ!待って!」
あたしは二宮のシャツの裾を掴んで制止させる。
和「なに?」
くるりと振り返って少しあたしの姿勢に合わせてかがんでくれてる。
麗「……カバン…、教室……」
和「…………は?」