玩具なあたしと冷たい彼氏
第1章 玩具なわたしは玩具で遊ばれ…
「隼人っ!」
駅前の噴水で
あたしは彼氏の隼人と
待ち合わせをしていた。
すでに来ていた隼人は
あたしに気づくと
ゆっくりと近づいてきた。
「は、隼人…おはよ」
じっ、とあたしを
上から下まで見る隼人…
あたし…そんな変な格好かな?
少し不安な顔をうかべ、
隼人をみる。
すると、
隼人はニッと口元をあげた
─っこの笑み……
「へぇ…ワンピースねぇ?」
あたしは
白のフワリとしたかたちで
黒襟がついた、女の子らしい
ワンピにヒールのあるサンダル…
「…」
あたしの顔を
ためすような顔で隼人は見下ろす
そして
突然ポケットから取り出した
小さな紙袋をあたしに押し付けた