玩具なあたしと冷たい彼氏
第1章 玩具なわたしは玩具で遊ばれ…
隼人にぎゅっと握られた手は
隼人の歩くスピードに
引っ張られていく
「っ隼人、早いよぉ…!」
「…」
あたしの言葉、
聞こえてるはずなのに…
隼人はまったく緩めることなく
人混みをぐんぐんと進んでいく。
そうして5分ほど歩いて
結構な大通りの信号で止まった。
─ほ……
あたしは隼人の真後ろで一息つく。
そう、息を吐いたときだった。
ブブ………
「っ!!?」
突然、パンツの中のバイブが
振動した。
「っ……!!!!」
咄嗟にあたしは内股になり、
体制は前屈みになって
隼人の手を握る手に
力をこめ、訴えた
「っあ……っ」
でも隼人は
あたしを振り返ることなく、
まっすぐ前を見つめている。
───もちろん
スイッチを止めることなく…
やだ……
人が、たくさんいるのに……っ!
そんなあたしの思いとは反して
バイブはあたしの敏感な場所を
永遠と刺激する
「ぁぁぁぁ……っ!
はや…とぉ……!
んっ…!! とめ、て」
[まわりに気づかれたくない]
そんな意思から、
ワンピースを握りしめることだけは
絶対にしなかった。
ただただ
隼人の手に、訴えかけた。