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甘い毒は変態を刺す

第1章 放課後の教室



そのまま俺に乗し掛かり、顔を近付ける。

反射的に目を瞑り矢吹くんの柔らかい唇に俺の唇を押し当てた。


甘い。


それを感じ取った瞬間、俺は唇を離した。
矢吹くんは少し不思議そうに俺を見つめて小さく笑った。
俺の大好きな笑顔。


「鈴原くんは奥手だね…」

そう言って俺から降りて乱れたシャツを整えネクタイを拾った。


「僕の家まで送って行ってよ」


いつもの矢吹くんの笑顔で言われ、思わず頷いてしまった。

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