
ふたりのち晴れ
第24章 楠木―ありがとね
巧『おい、佐々木…なんだ、お前もう縛ってたやつとれたのか』
どうやら直人くんに電話をしているらしい。
直『そろそろかけてくる頃かと思ったぜ』
巧『俺がなんで電話したのかを分かるのか』
直『大体は分かる』
巧『…てめぇ楠木に何飲ませた』
え?僕に何を飲ませた?なんで?
直『wwwだと思ったわ(笑)媚薬に決まってんだろ、バーカ(笑)』
ブチッ
巧くんは すぐさま電話を切った。
巧『楠木、大丈夫か?』
楠『だ、いじょ…う…ぶ…』
なんだかさっきから様子がおかしい。
なんか理性が、崩れ落ちていくような…
巧『おい、本当に大丈夫なのかよ』
そういって
熱を計るように僕の額に触れる。
楠『…ひゃんっ』
ひゃんっ!?
なに、 ひゃんっ って!?
巧『……まじで媚薬飲まされたのかよ』
楠『…び、やく…?』
あっ…そういえば…
楠『のま…さ、れたか、も…』
巧『その媚薬の副作用が眠ってしまうってわけだったんじゃねぇのかよ』
僕は直人くんに水の中に混ぜられた薬を飲んだ後…
すぐに眠ってしまった。
楠『た、ぶん、そ…う…』
言葉を発しるのも辛くなってきた。
すると急に巧くんは僕を
お姫様だっこ状態にして…
楠『どこ…いく、の?』
巧『公園』
公園?なんで?
