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食事を終えた私達は
ドライブに出かけることになった。


お化粧を直していた私は
先にお店を出て
車で待っている
ゆうまの元へと向かうため
店の出口へと急いだ。


「きゃっ、
あ、すみませんっ」


急いでいた私は
誰かとぶっかってしまったのだ


ぶつかった相手は男性。

その男性が持っていた
資料のようなものが、
バラバラと床へと落ちてしまった。


その男性は、
私に何度も謝りながら
資料を拾い集め

私も、一緒に拾い、
男性に資料を手渡して

また私は頭を下げた。


「大丈夫ですよ
僕も、よそ見をしてて
すみませんでした」

男性は、軽く頭を下げ、
玄関のドアを『どうぞ』
と開けてくれた。



ふと、ドアの外を見ると
様子を見に来たゆうまが、
立っていた。

ゆくまは
グイっと私の腕を引っ張り
耳元で

大丈夫？

と、囁いた。



「大丈夫。私がぶつかって、
この人の資料ばらまいちゃって…」

と、ゆうまに説明していると

その男性は、また
すみませんでしたと
軽く頭を下げていた


ちょっと不機嫌だった
ゆうまは、納得したのか
つかんだ腕の力を弱めながら
そのまま車へと私を
連れて行ってくれた





久しぶりの、ゆうまの車の中



ゆきがやっぱりいいと
言ってくれた事

優しく抱き寄せてくれたこと

何でも覚えてると
言ってくれたこと

私を守ろうとしてくれたこと



全てのゆうまに
私は、惹かれ始めていた。







外は、まだ雨が降っていた





ゆうまの車に揺られながら

かかって来るかどうかも分からない

川村さんの電話を気にしながら


私は
外の景色を眺めていた