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会議室から恋。

第6章 6

「体調、大丈夫ですか?」

「あ、はい。疲れてるだけなんで」

「仕事、忙しいですか?」

「うーん。そうですねぇ」

「僕が日本にいればいいんですけど…。すみません」

「いえ。仕事なんで仕方がないです」

それから、しばしの無言が続く。

耐えられなくなり、聞いた。

「坂下さんは、いつからアメリカ勤務なんですか?」

「…あの…」

「はい?」

「敬語、やめましょう。僕が敬語だから、杉山さんも敬語になるんですよね?」

全然答えになっていない返事が返ってくる。

「…はい…」

「じゃあ、僕から敬語やめます」

なんだか、ずっと敬語にこだわってる気がする。

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