いつかきっと…
第11章 ダチ
『―俊哉』
遅かった。気づいた時には、声をかけてしまっていた。
その男性は、驚いたように肩をビクッとし、雑誌を片手にこっちを振り向いた。
「あれ?めぐっち?」
人懐っこい笑顔が、私の記憶を蘇らせた。
『やっぱ、俊哉かぁ!!めっちゃ久しぶりやんw元気してたー?』
いつもしている他愛もない話がその日はいつもより楽しく思えた。
「超元気wめぐっちに会うのって3年ぶりじゃね?」
―そういや…そうだったっけな…
『懐かしすぎwてか、何その雑誌。俊哉ってそういうキャラやったっけ?』
俊哉は自分の手元を見て、顔を赤くしながら、また笑った。
―ずっと笑ってるよなw
「しゃーねぇだろ!男はこういう生き物だってw俺も、彼女がおったら…こんなん見んしなw」
―アホか、こいつ。
『はぁ……』
―久々の出会いに感激したものの…まさか、こういうことになるとは…
「ちょ…溜め息つくなって!んだよ!読んじゃわりぃかよ!」
―呆れた…
『いや…そういう訳じゃないから!てか、いつ帰ってきたん?』
―確か、優也と一緒に大阪の中学いったんだよね…?