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飴と鞭の使い方

第6章 快楽

男は不備だ。
バロメーターが目の前にあるからどんなに隠そうとしてもムダだ。

良ければ勃つし、悪ければ萎える。

「んぁっんん、やだぁぁ」
ハラリ、ハラリと涙が溢れていく。
「何が?」
問いながらグッと最奥まで突く。

「あっっ!うぅっ」
「教えて?何が嫌?」
片手で髪を梳くフリをして頭を固定し、耳元でもう一度聞く。

「体、熱くて…言う事も聞かなくて…もう訳が分かんなくて……でも、なんか……」
「うん。続けて」
安心させるようにもう片方の手を背中に回す。

「こんな、屈辱的な…こと嫌なのに……気持ちいい」
恥じらいつつもそう告げた。


欲に溺れた人間を何度も見てきた。(主に性欲、金欲だったが)
どれも醜く穢れて軽蔑するに値した。

しかし、今回は特別なようだ。


どうしようもなく瑠架がかわいいと思った。

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