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飴と鞭の使い方

第7章 選択

間もなくしてドアをノックし、ガチャリと開ける音がした。
おそらく今日も雪那一人だ。

「おはよう。瑠架。よく眠れた?」

「こんな格好で寝れる奴がいるならお目にかかりたいよ」

「たくさんいるよ?むしろ自分からお願いする人だっているんだから」

瑠架はそんなのあるわけない。とでも言いたげだ。
顔を半分ほど隠しをしていてもその表情は容易に読み取れる。

「なんなら今度見に行くか?」

「やっぱりお前、頭おかしいんじゃねぇの?」

「まだ正常な部類だと思うんだけどなぁ」

「自覚ないのか変態」

目隠しの下では軽蔑の眼差しを送っていることだろ。
「ではその変態に発情したのは誰だったかな?」
途端に瑠架の顔が赤くなる。ほんとに可愛いやつだ。

「あれはただの生理現象だ!」

恥ずかしがりながらプイッとそっぽを向く。

残念ながらそれで逃してやるほど優しい俺ではない。

その仕草に免じてたっぷり可愛がってやろう。

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