忘れ得ぬ出来事
第1章 中学生最後のクリスマス
家に帰ると珠美に連絡を取った。
順子には悪かったが、この手の相談は珠美にするのが、一番と思ったからだ。
珠美が電話に出た相変わらず元気そうだ。
「Take元気?どうしたの?順子と何かあったの?」
「俺らの事は大丈夫だけど友達の事で相談があって、電話した」
直子の名前は伏せて、事のあらましを珠美に話した。
「そう、それで、Takeはどう思っているの?」
「どうして良いか解らないからお前に話したんだけど・・・」
「そうよね、そんなことになったら自分達では解決できないでしょ。」
「恐いでしょうけど、親に相談するしかないと思うよ、」
「それ、ヤバイだろう、親にばれたら・・・」
急に珠美が怒った声になった、
「そうよ、ヤバイよ、親に暴露たら怒られるよ、だって、自分達で育てられない子供を作ったんだから、責任取れずに子供作ったんだから、ヤバイに決まってる。だからちゃんと避妊しないといけないのに・・・・・・」
何だか自分が怒られている様に聞こえて、悲しくなった、
「Take、早い方が良いよ、少しでも早い方が、その子に取って良いと思う。その子のお母さんだけにまず相談させるの、それから、お父さんの順番がいいと思う。その子が一人で言えない様なら、順子たちに一緒に行って貰うと良いと思う。」
「うん、解った・・・・珠美お前、凄いなぁ・・・・俺そんな事考えつかなかった・・・」
「Takeの事だと思って、つい本気になっちゃった。ウフッ。」
「それと秘密にしといても、いずればれるから、その時はその子を守ってあげてね。友達として、」
「解ったよ、ありがとう。相談して良かった。」
「いいえどう致しまして、」
後はお互いに近況を報告しあって、電話を切った。
電話を切った後、明日順子にどう言おうか、珠美の話しを頭の中でまとめだしてた。