チョコレート
第6章 親友
私たちは本屋を出て
近くのファミレスで
お昼ご飯にすることにした
そこでさっき
無視された質問の事を
話してもらった
優衣の話によると…
「彩達が帰った後
少し勉強して
途中から世間話になって
それから祐樹くんが
意外にも本が好きって事を
知ったんだけど、
私めったに読まないじゃん?
でも‘優衣ちゃんは本好き?’
って聞かれてさぁー
とっさにうんって言っちゃって
そしたらこの本が面白いよって」
そう言ってさっき買った
推理小説をまたパラパラと
捲りながら指差す
「だから頑張って読んでみようと思ってさー」
と言う事だった
本を読むのを苦手な
優衣が読もうとするのには
驚いたけど、
それより
祐樹くんが推理小説を
読んだりするって事の方が
もっと驚いた。