チョコレート
第12章 海
「彩~また緊張してきた」
優衣の言葉に
朝みたいに
‘大丈夫’とは言えない私
「頑張って」
「うんっ」
2人とも化粧を終えて
更衣室を出た
「あたし砂浜にいるから、祐樹くんに呼んでるって伝えてくれない?」
「わかった」
優衣はその通り
砂浜に向かい
私は朝かき氷を
食べたところに向かうと
着替えを済ませた
3人がいた
「あれ、優衣ちゃんは?」
涼くんを無視し
祐樹くんの近くに行き
耳打ちした
‘優衣が砂浜で待ってる’
それを聞いた祐樹くんは
無言立ち上がり
優衣のところに向かった
祐樹くんが去ってすぐ
陸が聞いてくる
「何言ったんだ?」
「2人ともついて来て」
私は陸と涼くんを連れ
砂浜に降りる階段に座った
遠くに優衣と祐樹くんの
姿が見える
もう人はほとんどいない
不思議そうにしている
陸と涼くん