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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第5章 The king who disappeared~消えた国王

 一瞬、読みたくないと思ってしまうが、ここまで来て引き返せないこと、また、引き返してはいけないことも判っていた。
 藍那は一旦、眼を伏せてから、覚悟を決めてそのページに眼を通した。尚正王のページは他の王たちに比べると極めて短く、わずか数行で終わっていた。
 ひととおり読み終えた藍那は涙を流しながら、その部分を繰り返して読んだ。

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