テキストサイズ

最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

「やったな。このお転婆娘」
 今度は王がまた藍那に水の攻撃を仕掛けてくる。こんな調子で二人はかなり長い間、幼子のように他愛ない応酬を繰り広げていた。
 その後は、二人で砂浜にしゃがみ込み、貝殻を拾い集めた。
「ほら、真戸那。見てごらん。砂が星の形をしているだろう?」
 王が掬ったものをそっと藍那の手にのせた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ