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5つの小さな恋の唄*続編*

第3章 『秘密』主演*二宮和也*

その夜、いつもの場所に行くと、いた。

「こんばんは、陽葵。」

「お、おう。」

僕は陽葵が喋るまで待った。
何も言わずただ黙って空を見上げていた。

「あっ、あのさ!」

「ん?」

「和はさ、ほんとに私のこと、すきなのか?」

「うん。もちろん」

僕は何のためらいもなく答えた。

「陽葵はどうなの?」

「へっ?えっと...」

「僕のこと、すき?」

しばらく沈黙が続く。
僕は、ふたりの気持ちが繋がるのを黙って待った。

「///あーもうっ!すきだよ!和がすき!」

やっと聞けた。
僕らにしか見えない、秘密の架け橋ができた。

「ありがと、陽葵」

そう言って、また手を握った。
今度は陽葵も強く握り返してくれた。

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