僕は子供じゃないっ
第4章 育て猫
「じゃあ、朝食にしようか。」
一護がそう言ってテーブルに並べていく料理は、どれも美味しそうな匂いがした。
「洋食…?」
「食べなれてるものがいいかと思って。和食が良かった?」
用意されていたのはパンとバターとサラダとコーンポタージュ。
僕は思わず笑ってしまった。
「え?何かおかしかった?」
困惑した顔の一護をみて、余計におかしくなってきた。
「僕、朝、シリアル…ふふっ。だから…いつも食べない、これ。」
「そうか…食べないのか…。」
一護が、しゅん、としてしまった。
「で、でも!一護…料理上手い…だから美味しそうっ。」
「そう?良かったよ。じゃあ食べようか。」
一護は笑顔に戻った。
格好いいなぁ…。笑った顔が、特に。
ご飯を食べている間も、一護が気になってついつい目で追ってしまっていた。
「お口に合うかな?」
「へ?…ぁ、うん。ご飯、美味しい。」
「おおー、作ったかいがあるよ。」
ご飯は本当に美味しかったけど、その味より一護の方がずっと気になっていた。
僕って…一護のこと、好き… ?