Happy birthday Jun
第1章 Happy birthday Jun
美「……ん…、」
あれからどれぐらい経ったんだろう…。
あれ…、
あたし寝ちゃったの…?
結「……あ…、れ?」
なんか、
潤「あ、起こしちゃった?」
美「…!潤!」
あたしは潤に抱えてられて、寝室に向かうところだった。
潤「気持ちよさそうに寝てたよ(笑)」
潤はクスクス笑って「よっ」と抱え直した。
美「…っやっ!やだやだ!下ろして…っ」
あたしは足をバタバタさせて潤のしっかりした胸を叩いた。
潤「何?(笑)何気に傷つくんだけど(笑)」
潤は笑いながらあたしを下ろしてくれた。
美「…ごめん…、けどね、あの…」
今…、何時?
あたしは潤の手を引いてリビングに向かった。
潤「ん?どした?」
潤は優しく聞いて、あたしに着いて来てくれる。
…恐る恐る時計を見ると、
やばっ!
11時55分過ぎ!
美「潤!来てきて!!」
さっきよりも強く潤の手を引いてキッチンに駆け込んだ。
美「はいー!」
ケーキを両手で指して手の平をヒラヒラさせた。
潤「…えっ!…ケーキ?」
潤は一瞬びっくりした声を上げてあたしが作ったケーキを見た。
美「うん!美味しいかは分かんないけど、気持ちはいっぱい込めたよ!」
何よりも大切で、何にも変えられない
あたしがいっちばん大好きな潤。
潤「うそ…、まじうれしー…、」
潤は笑顔であたしを見た。
美「んふふ(笑)潤、お誕生日おめでとう!」
……やった、ギリギリ、ほんとギリギリ間に合った…。
潤は微笑んで、突然ギュっとあたしを抱き締めた。
美「…っ!」
ふっ、不意打ちっ!
美「じゅっ潤!」
あたしは潤の服をギュと握って愛しい彼の名前を呼ぶ。
潤「ごめん、しばらくこうさせて?うれしすぎてヤバイから」
潤はそういうとあたしを抱き締める腕を強くした。
少し苦しいくらいの潤の腕の力。
あたしはそれさえも愛しくて潤を抱き締め返す。
美「もう誕生日過ぎちゃった…、ごめんね」
潤はあたしを離して不思議そうな顔をした。
潤「なんで美希が謝んの?」
美「え…、なんでって…、」
寝ちゃったし…。
潤「俺が帰って来んの遅かったから。美希がこんなスゴイの作って待っててくれたのに…」