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この前、人を拾いました

第62章 ⑥―4 要注意人物…?

ドンッ



と耳元で大きな音がして、ビクッと身体震わせた弾みにもう鼻がくっつきそうなほど顔を近付けてきた総一さんと視線が合ってしまった。



こ、これが少女マンガで見てきた壁ドンってやつか!?




「随分嫌われたもんだ…」

「あ…え……」


そう言いながらも余裕の笑みを向ける総一さんとは裏腹に私はうまく話すことすら出来なかった。



懸命に左に顔を向けて視線をそらすと、ため息をつく若村さんが目に入った。



ちょっ…
ため息なんかついてないで助けてよ~~~っ!!




「僕に用があるんだとか。

嬉しいなぁ、みきさんから僕を呼んでくれるなんて…」


そう言って総一さんは私の唇を親指で静かに撫でた。


ドキドキドキドキ…


異常なまでに心臓が早く波打つ。



はっ!!

やばい!


キスされる!!

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