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この前、人を拾いました

第64章 ⑥―6 それでもやっぱり

――――――

「ただいまぁ……」


恐る恐る家のドアを開けた。


中からは返事もなく、
レイがいる気配もない。



玄関も荒れてないから、
本当にまだ帰ってないんだろう。



私はほっとして、家の中に入ると、すぐさま荷造りをした。



あのあと百合子先輩は、私の頼みを快諾してくれ、
私はレイの誕生日まで、百合子先輩の家にお世話になることになった。


そうと決まれば、色々と泊まる支度をしなくてはならなかったので、とりあえず荷造りにうちへ帰ってきたのである。



なんか、私、レイのためにめっちゃ頑張ってない??


レイを拾ったとき、まさかこんな事になるだなんて、思ってもいなかったな。


私は一人クスっと笑って服を鞄に詰め込んだ。

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