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この前、人を拾いました

第91章 ⑨ー1 ドライバーはクレイジー


「しっかし、ここはなんだ!?こんなところに人が住めるのか??ドが一万個くらいつくほどの田舎だな!!!ハハハハハハハっ!」


……うん、やっぱり結婚やめよう…。


だって、こんな人と一緒に暮らせるわけ無い…、いや、暮らしてるけども…。


でもでも殺されかける上に、妻になろうとしてる人の実家をこんなにバカにしてくる人を夫にするのは完全に血迷った人間の行為だ。


怒りを通り越して、もはや無表情でレイの大きな口を見ていたら、レイは私の視線に気付いて、ニッコリと笑ってきた。


…っ……かわいいっ…なんて、私は1ミリも思ってないんだからっ…


「ひなちゃん…」


囁くようなその声が不覚にも身体に染み渡る。


もっとも、私はみきであって、ひなではないのだけれど。


いつもの流れで、私は目をつむってしまった。
レイの作り出す雰囲気には抗えない…。


いや、でも、本当に結婚はやめる…


このキスを最後に…。


はぁ…、本当にやめれるんだろうか…。
永遠に「明日からダイエット」って言っている人みたいになってるけど…。



「かわいい…」



「っ……」




甘い囁きが思考を停止させる。


まぁいいや、


考えるのは、キスをしてからで…───

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