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Pour mon cher -笑顔の先に-

第10章 Pour mon cher

そのドレスはビスチェタイプのドレスで、Aライン。


後ろに何段か切り替えがあって裾にレースと刺繍が施されて。

大きなシフォンのリボン。

胸元も数段に渡って切り替えしが入ってて、シルバーのスパンコールやビーズが装飾されてて。


シンプルで、可愛くて。

それでいてどこかカッコよくみえて。

フワフワしてるデザインだけどシャープにも見える。


そんなデザインのウェディングドレス。




「優しくて、強くて。

弱い癖にそれでも強くて。

フワフワしてる癖に芯だけはしっかりしてて。


愛はそういう人間だから。」



「‥え?」



思わず霞さんを見つめるけど、霞さんはお構いなしに言葉を続ける。



「俺はいつも愛の笑顔に支えられた。

だからこれからは俺が愛をしっかり支えたい。

その為の1歩に相応しいドレスを探せ。



そう命令されたから必死で探したんだから!」




そう言うと眉を下げて苦笑させる霞さん。





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