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跨いでいった男たち

第21章 新作1泊2日 ¥250


里奈はタイムカードを切り、ロッカーへ向かった。

里奈「お疲れ様でしたぁ~」

里奈のレンタル屋さんはエプロン着用なだけで、あとは特に紺のポロシャツとジーンズならOKというところなので、事務所と個人ロッカーが一帯になっている。

瞬も上がりなので里奈のあとを追った。

里奈は瞬をチラ見しながら、ロッカーにいた。

瞬『小林さん・・お疲れさまです。』

里奈「あっお疲れさまぁ~」

瞬はさっきの涙を拭ってた小林さんとは打って変わって元気な姿の里奈に戸惑いを見せる。

バタンッ

里奈は帰り支度をすると事務所をあとにしようと歩きだした。

追いかけるように慌てて瞬も事務所をあとにした。。

タタタタタタタター

里奈が店を出て歩いてると、瞬が思い切って声をかける

瞬『小林さぁぁぁぁん』

里奈「??????」

里奈は立ち止まると ん? と瞬を見た。

瞬『あっあの・・えーと照』

自分のとってしまった行動に慌てる瞬

里奈「どうしたの?私なんか忘れ物してたかな?」

瞬『あ・・あの。僕、瞬って言います。。あ・いえあの・・そうじゃなくて・・なんつーか』

里奈 クスクスクス

里奈「瞬君、歩きながらでいいかな?地下鉄の時間が・・」

瞬『あっすいません、呼び止めちゃって・・。』

里奈「ううん。あまりバイト先の人とお話したことがないから、ちょっと声かけてもらって嬉しかったかな笑」

瞬『////////』

夜道に微笑む里奈の顔に瞬はドキドキしていた。

瞬『今まで同じ方面だったのに会わなかったですね♪』

里奈「そうだねぇ、バイト、一緒になるときあまりないものね」

瞬『小林さんは昼間はなにしてるんですか?』

里奈「瞬君 里奈でいいよ?ちょっと名字は呼ばれるとくすぐったい」

瞬『じゃぁ、里奈さんで。』

里奈「あっ次の駅なんだ。瞬君、今日はありがとね。レポートふぁいと♪」

瞬『里奈さん、また一緒になる日一緒に帰りましょうね』

里奈「あはは、うん、いいよ~じゃぁねぇ」手を振りながら駅に降りて行った。

瞬は涙のわけが聞けずにその日はすぎていった。

里奈は大学生の瞬に青春の淡い気持ちになんだかくすぐったいなー
と、夜風にあたりながら帰宅した。

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