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跨いでいった男たち

第29章 走馬灯

瞬は里奈にいち早く新作を貸そうと里奈の勤め先に向かっていた。
里奈の自宅のホームに降りると駅前を歩いていた。

あれ、里奈さんだ。

瞬『里奈さぁ・・・・ん?』

誰なんだ。。あの男。

里奈さんと楽しそうに話してる。

里奈さんが満面の笑みで・・。

瞬は怒りに満ちた。。なんだこの胸騒ぎどうしたらいいんだ。

男は里奈を昔から知っているように感じる。

そして里奈のまわりの空気も、声をかけてはいけないような優しい空気。

くやしかった。

里奈さんに僕は唯一過去を話した特別な男だと思ってた。

里奈さんがどこかへ行ってしまいそうな雰囲気に僕に兄が乗り移ってしまったんだ。

戻ることはできない。

兄さん・・・ごめんね

僕は兄さんの愛する人を傷つけてしまったんだ。心も身体も・・。

僕たちはなんて不器用なんだろうか・・・。



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