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跨いでいった男たち

第37章 天使が微笑む頃

春日と笹木は病院の近くの喫茶店にいた。

春日『まず、里奈ちゃんは石橋騎手と交際をしてて、石橋さんは里奈をそれはもう大切にしていたらしい、水商売上がりの女だってことで関係者に頭を下げてまわり、両親にも紹介する予定で動いていた、その間に里奈にプロポーズ、里奈ちゃんは躊躇して、石橋さんの友人騎手は石橋さんから相談を受けてたみたい・・そんな時のレース中の事故で他界。里奈ちゃんの心の傷ははかりしれないね』

笹木『誰にも言えずに耐えてたんですね・・・』

春日『そう、石橋君の溺愛ぶりが逆に里奈ちゃんを孤独な状態だったみたい、彼の友人は写真しか見せられてないみたいで・・』

春日『息つくしまもない位に昼、夜と働いていた。。そこで・・実は・・・たぶんなんだけど・・』

笹木『春日さん、どうしました?そこでとは?』

春日『これはね、僕の推測なんだけどね、実は夜働いてたレンタル屋さんに石橋 潤の実の弟、瞬が働いていたんだ、そして里奈ちゃんが病院へ運ばれた翌日、彼はレンタル屋を辞めているんだ』

笹木『どうゆうことですか?』

春日『憶測にすぎないんだけど、里奈ちゃんはそれを知らなったんじゃないかな?だけど、彼の方は知っていた。。』

笹木『ぇ・・・まさか・・・』

春日『まさかだよね、ただ兄弟でタイプが似るということはよくあることだけど、そんな偶然って・・』

春日『笹木君、落ち着いて聞いてほしいんだけどいい?里奈ちゃんちを片付けを僕は立ち会ったんだよね。』

春日『僕も変態だから言えるんだけど、里奈ちゃんのTシャツが破られて結び目があったんだよね。』

春日『そしてソファーには白いカピカピのシミ。これが意味することってわかるよね?』

笹木は震えていた。拳を握り怒りに満ちていた・・。

春日『里奈ちゃんはその行為の前か後かはわからないけど、その時知ったんじゃないのかな・・。』

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