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跨いでいった男たち

第9章 成人式

ゆいの家庭の事情を知っている春日は喜んでこの大役を受けた。

そしてまた不純な春日が心を支配していた。そんな事をつゆ知らずゆいは無邪気に助手席で笑っている。。。

春日『式典は午後からだから、俺はその辺りに車止めて寝てるから、終わったら連絡して、お姫様を迎えに行くから♪』

ゆい「はぁぁぁい♪春日王子様♪」テヘッ

春日、不覚にもこのゆいの笑顔に不純な俺は浄化されてく・・・。
うう、可愛い ポーッ

ゆい・・・。家庭の事情を知った時は俺は驚きを隠せなかた。。
あんなに華奢で若いゆいがあんなに壮絶な18年を送っていたかと思うと。贅沢に育てられた俺には
あの時、なんて恐い目に合わせたんだと悔やんだ。それでも笑顔で頑張る彼女を。。
いや、それ以前に未成年に酒を呑ませ。。。人生を棒に振る一歩手前だったんだが・・・。
守ってあげたい 女って・・・。
ゆいみたいな女の子なんだよな。

俺には今、見合い話がきている。
政界に進むには奥さんは必要不可欠だ。地元の婦人会の相手に講演会など、今のうちから人脈を作らなくてはならない。
だが、いいのか?本当にこれで?と毎日考えて眠れない。
俺はゆいを愛おしくて堪らないんだ。

プルルルルルルル♪

春日『終わったの?OKじゃぁ、今向かう5分くらいで着くから。』

ゆい「春日さぁぁぁぁ~ん」

何か言いながら手を振ってるゆいが歩道でパタパタの振袖を振り上げてる。

惚れてまうやろ~~~!!!

春日『お待たせ♪素敵なお姫様の登場だ』

ゆい「ねぇねぇ、変じゃない?髪の毛上げたことなくて・・・照」

春日『うなじが色っぽいよ。きっと誰よりもそそるうなじだ。』

ゆい「春日さん、朝からいやらしいよ。。おじさんになっちゃったの?笑」

春日『ごめんごめん』

ゆい「変じゃないならいいんだぅ。。振袖赤じゃないほうが良かったかな・・うーんーうーん」

春日『ゆい、千歳飴もったら七五三みたいだよ』

ゆい「ぶぅううう~何それ!プンプンプン」

春日『誤解だよ。それくらい可愛いって事』

ゆい「それって褒めてないよぉ~笑」








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