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月の綺麗な夜に

第3章 満月の下

思わず、流星に掴まれてる腕部分を見つめる。



えっと‥‥?



突然の出来事に行動だけじゃなく脳も停止する私に



「5分だけでいいから!

だからもう少しだけ、話しよう」



黒縁メガネの奥の目は真っ直ぐな眼差しを向ける。

その眼差しが余りに真剣で


ドキッ‥・


心が跳ねる。




「――腕」


「へ?」


「腕、力強すぎ。血止まっちゃう」


「あぁ~ぁぁああ!!

ご、ごめんっっ!!」




私の言葉に焦った感満載で腕をまるで放り投げるかのようにパッと離した流星。



「い、いや。別にいいけど」



そんな焦らなくてもいいけど。






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