占いの館【YES∞NO】
第6章 失踪の代償
俺は館を出ると…急いで公園を抜けた
大きな通りに出て、
左手でタクシーを停めた!
運転手にメモを見せ、
タクシーは深夜の道をひたすら走りつづけた…
一時間半…タクシーは目的地の病院に着いた
夜…遅い時間…
救急の裏口から、説明をして…千織の部屋に行けた…
やっぱり…入院していた…
扉の前に立ち…
深呼吸をし…開けた…
カラカラカラ…
『……保…くん?』
個室のソファで仮眠をとっていた…
電話に出なかった…友人がそこにいた…
「え…あれ…なんで…」
『あっ…電話…ゴメン出れなくて』
「……千織…は?」
『ごめんね…黙ってて…』
千織は…ベッドに横たわり…酸素マスクや…点滴…
血圧計…
機械人間のように…心電図があちこちに着いていた…
「……なっ…なんだ…?これ…」
『…千織ね…乳癌だったんだよ』
「は?聞いてない!!!」
俺は…千織の病名に…
驚き!!!大きな声を出してしまった!!!
『ん………里美…?』