占いの館【YES∞NO】
第2章 彼氏の相談
『…本田 香澄(ホンダ・カスミ)です』
《では…香澄さん
深呼吸して………水晶に手を置いてください》
イヴの声は心地好く耳に響く…
私は言われたように水晶に右手を乗せた
〔香澄さん、緊張しなくていいから〕
後ろからアダムが肩に手を置く
フッと肩の力が抜け…暖かい空気に包まれた
《……香澄さん…聞きたいのは…彼氏の事?》
ドキッとした…水晶…で何が見えるの!
『ええ…二年付き合ってる彼氏の事…』
《ねぇ…倦怠期?とか思ってませんか?》
『え?はい…二年だし、マンネリ化は否めないかと…』
〔フフフ…イヴ…ちゃんと言ってあげな?〕
肩の手が優しく撫でてくれる
『え…何が見えますか?』
《ええ…バッチリ…》
『何ですか?』
イヴはチラッと私の後ろにいるアダムを見た
《…彼氏さん…今…二股中ですよ?》
『は?―――えっ!!!』
私は…寝耳に水…状態