赤い糸
第6章 突然
電車から降りるとき荘太が手を貸してくれる。
なんだか守られてるみたいで、心がほっこりする。
下駄を履いた私は、動きにくくいつも以上に歩くスピードが遅いのだが、荘太は何も言わず手を握っててくれた。
暫く歩くと会場に着いた。
さまざまな露店が立ち並んでいる。
「あれ食おう?」
荘太の指を指してる先にイカ焼きの屋台が見える。
今までの彼氏の前では絶対食べない。
でもね?
なぜだか、荘太の前では食べられるんだ。
なんでだろう?
ご飯食べるのとか絶対嫌だったのに、荘太とは嫌じゃない。