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赤い糸

第7章 出発








どのくらい泣いただろう?
気付いたら、もう荘太は帰らないといけないくらいの時間だった。
明日が早いから…
「帰ろうか?」
私がきいても、荘太は反応しない。
荘太の右手が、しっかり私の左手を掴んでいた。
「皐月?
絶対、迎えにくるから。
信じて待ってて?
絶対幸せにするから…」
荘太は一言一言、ゆっくり噛みしめるように話してくれた。
私の目からは、また涙が零れた。
うん、と首を縦に振る。
言葉が出ない。







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