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赤い糸

第2章 戸惑い







クリスマスカラーのイルミネーションが綺麗だ。
そこは、カップルで溢れていた。
はぐれないように、私はしっかりと手を握った。
拓人は何度もケータイを気にしていた。
なんだか、一緒にいるのに切ない。
ねぇ、拓人の心はどこにあるの?
鼻の奥がツンとした。
「綺麗だね…」
私は話題を探していた。
でも、綺麗だね…
寒いね…
の他に言葉が見つからなかった。
今、この瞬間を残したくて、私はカメラで何度も写真を撮った。






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