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昔のトモダチ

第1章 サカキ リンコ

狭い玄関の先には、白い壁の広々とした部屋が見える。


がらんとしてて、シンプルだけど、床には転々と物が転がっている。


「お母さんは、いないの?」

私が聞くとリンちゃんは答える

「今、買い物に行ってて・・もうすぐ帰ると思う。」

そうなんだ。

「中、入ってもいい?」
私が聞く。

ずうずうしいと思うかもしれないけど、昔から私達はこんな感じだった。
おとなしいリンコはいつも受身だ。

「・・うん」
リンちゃんは小さく頷くとあたしを迎え入れた。

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