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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第21章 なんで‥

キーィ‥
真っ暗な部屋だった
電気をつけた俺は一瞬目を疑った

目の前に現れたのは下半身だけ露出し手首を紐でくくりつけられた余りにも卑劣な行為の跡を物語る日高君の姿だった

「助け‥て‥」

ひどく衰弱しているようだった

俺はキツク縛られていた紐をほどいてあげたら

「‥‥ございます‥」

か細い声でお礼を言った日高君

俺を助けてくれたのは先輩に抱きついていた男だった

「なっちゃんから聞いたよ‥怖かっただろ?」

俺は泣きそうになった

「なっちゃんに連絡しなよ‥すげー心配してたから声聞かせてあげな」

「あの‥なっちゃんって?」

俺は先輩の事だと わかっていたけど何故なっちゃんと呼ぶのかしりたかった

頭をかきながら

「俺相川とダチになりたくて相川なつめだろ?だからなっちゃんって呼んでんだ。けどなっちゃんは嫌みたいだけど(笑)」

そうだったんだ‥
なのに俺は‥

先輩‥ごめんな‥

「とにかく何か食べるか?」

そう言われたら数日何も口にしていなかった事に気づいた俺は頷いた

「わかった♪お粥作ってくるから日高君はゆっくりしてな」

そう言って部屋を出て行った

俺はゆっくりベッドから降りて痛む手首をさすりながら部屋を出たらキッチンでお粥を作ってくれていた
「あの‥お名前は‥?」

「あ?俺?鮫島健二♪よろしくな」

笑顔でお粥を作ってくれている鮫島先輩‥

助けてくれて本当にありがとう‥

俺は恐怖のような地獄の毎日から解放された幸せを噛みしめていたらまた涙がこみ上げてきた

「おいで‥」

両手を広げてくれた鮫島先輩の胸に飛び込んでしまっていた 頭を優しく撫でてくれる鮫島先輩

ありがとう‥
本当にありがとう‥

「落ち着いた?お粥食べてからなっちゃんにもう1日俺と一緒にいるから安心するように伝えといて♪俺隣の部屋にいてるから何かあったら部屋おいで(笑)」

そう言って俺がいた隣の部屋に消えて行った

隣の部屋に何かあるのかな?

そう思いながら作ってもらったお粥を食べた

トゥルル♪

『もしもし!?日高!?』

「先輩‥ごめんな‥」

『今どこなんだ!?』

「鮫島先輩と一緒で明日帰るから」

そっか鮫島のやつが日高を助けてくれたのか‥

良かった‥
本当に良かった
ありがとうごめんな‥鮫島

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