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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第26章 誕生party後

「日高~?また拗ねてんのか?ったく‥」

俺はあの後日高を何とかかわし夕飯を作りにキッチンに向かった

晩飯ができた事教えてやろうと部屋に戻ったらこの有り様だった

ギシッ‥

俺はベッドに腰かけて日高の少しだけ飛び出た頭を撫でてやる

「日高~?拗ねんなよ‥」

また頭まで布団かぶった日高がもぞもぞと顔だけ出した

「先輩‥‥」

「何だ?」

「‥‥‥」

「何だよ?」

小さな声で

「晩飯‥何?」

「‥‥‥‥」

他に言う事はないのかっ

「エビグラタンだよ」

すると飛び起きた日高

「エビグラタン♪!?食べる!♪」


まるでしっぽ振って待て!をされてる犬に見えてくる

「運んでくるから待て!」

俺が右手を前に出して言うと
チン♪とテーブルに座って大人しく待つ日高

やっぱ犬だな(笑)

熱々のエビグラタンをお皿にのせて日高の前に出してやった

目を輝かせて俺のグラタンが運ばれてくるまでちゃんと待つ日高

「いいよ(笑)先食べて」

エビグラタンを見てまた俺を見た日高

「後何分で出来んの?」

「だいたい5分かな?」

実は適当だったりする

「5分なら待つよ♪早く先輩のグラタン出来上がらないかな~♪」

コイツかわいいかも‥

チーン♪

「あ♪先輩のグラタン出来たみたいだよ♪」

俺が取りに行こうとしたら日高が取りに行ってくれた

よっぽど早く食べたかったんだろうな

「いただきます♪」

「‥‥‥日高待て!‥」

フォークを刺そうとした手がそのまま止まる
俺の出来たて熱々のグラタンと日高の少し冷めてしまったグラタンを交換してやった

「ん?何で?」

「何で?って熱々の方が旨いだろ?」

すると日高が

「俺猫舌だから少しぬるい方が食べやすい(笑)」

そう言って熱々グラタンをまた俺に戻した日高

なんだか何とも言えない切ない気持ちになってしまう

「先輩どうした?食べないの?」

「いや‥食うよ」

フォークでマカロニ刺してホワイトソースと少し固まってしまったチーズをのせて

パクッ♪と食べた日高

目をキラキラ輝かせて

「旨い!」

って言ってくれた

切ない何とも言えない気持ちもどこかに飛んでいく一言だった

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